鉄仮面女史の微笑みと涙
新たな生活
私が離婚した翌日の土曜日
私は祥子ちゃんと一緒にキッチンに立っていた
祥子ちゃんが私の離婚おめでとうパーティーをすると言い出したからだ
そもそも前日の金曜日、私が役所へ出掛けたあとに進藤課長が祥子ちゃんに全部話して、私に渡したいものがあるから明日お邪魔してもいいかと聞いたことが発端で、それを聞いた祥子ちゃんがそれならパーティーしよう、その上どうせなら柳沢先生も呼ぼうと皆川部長に言い出した
結局、柳沢先生も来ることになって、私達はキッチンで、皆川部長は掃除をして準備をしていた
「なんか大事になっちゃって……」
「何言ってんの。海青ちゃんの離婚おめでとうパーティーなんだから、いいんだよ」
「でも」
「いいからいいから、はい、これ混ぜて」
「……はい」
準備をしていると相川課長夫妻がやって来た
何故か知らないが、相川課長が荷物をたくさん持ってきていた
「どうしたんですか?この荷物」
「これ?奈南美が高橋課長にって」
「え?私に?」
進藤課長を見ると、荷物の中からスーツを何着か出していた
「高橋課長、これ貰ってくれない?私のお下がりで悪いんだけど」
「え?」
「ほら私、もうすぐ退職するじゃない?そしたらしばらくはこういうスーツ着る機会がなくなるの。しかも今はお腹が大きくて着れないし。だったら高橋課長に着てもらったほうがいいでしょ?私のサイズと高橋課長のサイズ一緒みたいだし」
進藤課長に手渡されたスーツは、社長秘書をしているだけあって品があるし、質もいい
とてもじゃないが今までの私が買えるものじゃなかった
「いや、こんないい物貰えません」
「でも高橋課長が貰ってくれないと捨てなくちゃいけないのよ?」
「そんな勿体無い!」
「じゃ、ちょっと着てみて?これ一番細めのやつだからこれが入ったら他のも全部入ると思う」
にっこり笑顔でスーツを手渡され和室に連れて行かれて襖をピシャッと閉められた
どうやら試着するしかないらしい
私は小さく息を吐いて進藤課長のスーツに着替えた
着替え終わって襖を開けると、みんなが声を上げた
「海青ちゃん、似合ってる。スタイルいいねぇ」
「やっぱりピッタリだった。高橋課長、今までのスーツ体に合ってなかったのよ」
「なんか全然イメージ違うな、高橋」
「奈南美がもう1人居るみたいだ」
「健次、今何て言った?」
進藤課長が相川課長に詰め寄るとみんな笑った
でも、一番びっくりしているのは私だ
まさか進藤課長のスーツが入るとは思わなかった
進藤課長はスタイルが良くて女性社員の憧れの的だったからだ
「高橋課長、今までのスーツは?」
「あ、こっちにあります」
そう言われて素直に今までのスーツ3着を進藤課長に手渡した
すると進藤課長はそのスーツを自分が持ってきた紙袋に入れた
「これ、私が処分しとくから。月曜日からは私があげたスーツで出勤してね」
「え?いや、でも……」
「はい、この話は以上で終わり!高橋課長早く着替えてね。まだ渡したいものがあるから」
と言うと、また襖をピシャッと閉められた
ダメだ完全に進藤課長のペースになってる
しかもまだ渡したいものって?
私はとりあえず着替えてリビングへ行った
私は祥子ちゃんと一緒にキッチンに立っていた
祥子ちゃんが私の離婚おめでとうパーティーをすると言い出したからだ
そもそも前日の金曜日、私が役所へ出掛けたあとに進藤課長が祥子ちゃんに全部話して、私に渡したいものがあるから明日お邪魔してもいいかと聞いたことが発端で、それを聞いた祥子ちゃんがそれならパーティーしよう、その上どうせなら柳沢先生も呼ぼうと皆川部長に言い出した
結局、柳沢先生も来ることになって、私達はキッチンで、皆川部長は掃除をして準備をしていた
「なんか大事になっちゃって……」
「何言ってんの。海青ちゃんの離婚おめでとうパーティーなんだから、いいんだよ」
「でも」
「いいからいいから、はい、これ混ぜて」
「……はい」
準備をしていると相川課長夫妻がやって来た
何故か知らないが、相川課長が荷物をたくさん持ってきていた
「どうしたんですか?この荷物」
「これ?奈南美が高橋課長にって」
「え?私に?」
進藤課長を見ると、荷物の中からスーツを何着か出していた
「高橋課長、これ貰ってくれない?私のお下がりで悪いんだけど」
「え?」
「ほら私、もうすぐ退職するじゃない?そしたらしばらくはこういうスーツ着る機会がなくなるの。しかも今はお腹が大きくて着れないし。だったら高橋課長に着てもらったほうがいいでしょ?私のサイズと高橋課長のサイズ一緒みたいだし」
進藤課長に手渡されたスーツは、社長秘書をしているだけあって品があるし、質もいい
とてもじゃないが今までの私が買えるものじゃなかった
「いや、こんないい物貰えません」
「でも高橋課長が貰ってくれないと捨てなくちゃいけないのよ?」
「そんな勿体無い!」
「じゃ、ちょっと着てみて?これ一番細めのやつだからこれが入ったら他のも全部入ると思う」
にっこり笑顔でスーツを手渡され和室に連れて行かれて襖をピシャッと閉められた
どうやら試着するしかないらしい
私は小さく息を吐いて進藤課長のスーツに着替えた
着替え終わって襖を開けると、みんなが声を上げた
「海青ちゃん、似合ってる。スタイルいいねぇ」
「やっぱりピッタリだった。高橋課長、今までのスーツ体に合ってなかったのよ」
「なんか全然イメージ違うな、高橋」
「奈南美がもう1人居るみたいだ」
「健次、今何て言った?」
進藤課長が相川課長に詰め寄るとみんな笑った
でも、一番びっくりしているのは私だ
まさか進藤課長のスーツが入るとは思わなかった
進藤課長はスタイルが良くて女性社員の憧れの的だったからだ
「高橋課長、今までのスーツは?」
「あ、こっちにあります」
そう言われて素直に今までのスーツ3着を進藤課長に手渡した
すると進藤課長はそのスーツを自分が持ってきた紙袋に入れた
「これ、私が処分しとくから。月曜日からは私があげたスーツで出勤してね」
「え?いや、でも……」
「はい、この話は以上で終わり!高橋課長早く着替えてね。まだ渡したいものがあるから」
と言うと、また襖をピシャッと閉められた
ダメだ完全に進藤課長のペースになってる
しかもまだ渡したいものって?
私はとりあえず着替えてリビングへ行った