鉄仮面女史の微笑みと涙
最終章
そして1年後……


「ただいま……」


1年ぶりに懐かしい我が家に帰ってきた
だが、返事はない
そのままリビングへと向かう


「綺麗にしてる。透吾らしい」


1年前と変わらない懐かしい部屋
カーテンを開けると懐かしい景色


「相変わらずいい眺め。早く夜にならないかなぁ」


この1年間、ただただ仕事に没頭した
早く日本に、夫の元に帰りたくて、イギリス支社を立て直すために日本には一度も戻らなかった
夫にもイギリスには来ないでくれと頼んだ
夫に会ってしまうと、全て投げ出してしまいそうで1年間会わなかった
なんとかイギリス支社を立て直すことが出来、社長は約束通り日本に呼び戻してくれた


しばらく景色を堪能していると、玄関を開ける音がしてリビングの扉が開けられた
リビングの入り口に顔を向けると、そこにはこの1年間会いたくてしょうがない人が立っていた
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