長い夜の終わりにキスを




そうすると素早くドレッサーから立ち上がり、三階のアリアの部屋から二階、一階の母のいる店のカウンターまで一気に駆け抜ける。


「母さん!ギルド行ってくるわね!」


カウンターで黙々と仕事をしていた母が私の言葉に「おはよう。いってらっしゃいね。」と返事をするのと一緒に、「はい」と今週の分の花束を私に渡した。

「はーい!行ってきます!」

急いで駆け出そうとしたその時、
「こら!アリア!コレ掛けるの忘れてるわよ!」と私に声を掛けると、手のひらサイズの球体物を投げた。

「わっ!」
突然で驚いたが、なんとかそれをキャッチした。

そしてそれを花束の上にかざし、名前を言葉にする。
「あ、ほんとだ忘れてた!ーー<シーンシールド・発動>!」

その言葉が言い終わったと同時に、少しだけ花束の周りがパッと光った。
そして、花束の周りが薄い光の層みたいなものでまとわれている。

手に持っていた球体物はその光の中だ。

そしてそれは”成功”の証。それを確認すると母にもう一度声を掛け、今度こそギルドに向かって走り出した。

「ありがとお母さん!それじゃ今度こそ行ってきます!」

「気をつけなさいよ~」

後ろから母の呑気な声が聞こえた。




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