長い夜の終わりにキスを
「ギルドマスター、それでは代金はいつも通りで、こちらが納品の花束になります。」
そう、このギルド__【ギルド・ドラゴンナイト、5代目ギルドマスター・ロウ=レコード】さん。
花束と領収書を代金と交換に手渡す。
ありがとうのぅ、と言って花束を受け取るとマスターは代金の入った袋、それと恒例になりつつあるイチゴのキャンディを私に渡した。
「はいよ~っと!いつも悪いねえアリアちゃん。」
「いえいえ!こちらこそいつもありがとうございます。」
そういってマスターにお辞儀をすると、意外な言葉が飛んできた。
「それにしても...あんなに小さかったアリアちゃんがもう17歳かぁ...わしも年をとったのぅ。」
マスターのその言葉に少し笑みが零れる。
「ふふふ、何言ってるんですか!マスターもまだまだ若いですよ!その証拠にいまも昔と変わらず現役じゃないですか。」
実はマスターは昔からうちの花屋で花束を週に一度購入してくれている、大のお得意様のひとりだ。
「はっはっは!そうじゃなぁ。...むっ、それにアリアちゃん、最近はすごく似てきたね?」
「母に、ですか?」
「うむ。そうじゃ、う~ん...なんだかアリアちゃんを見ているとロザリアさんが若かったころを思い出すわい!」
がははは!と笑うマスター。
その姿を見ていると、なんだか私までも楽しくなってくる。
「それじゃ、今日家に帰ったら母にアルバム見せてもらいます!」
ふふ、と微笑んでそういうと、「そりゃ名案じゃわい!」と言ってマスターはまたがははは!と笑い、受け取った花束をさっそく花瓶に生け始める。