長い夜の終わりにキスを




どうしたものか...とギルドマスターは項(うな)垂れる。

「どうしたもんか...ってそりゃあ、断ればいいじゃねぇかマスターよぉ。」
そう言い返したオルトさんは何を言ってんだこのじいさん、とでも言わんばかりだ。


そしてここで、ある一つの予想が私の頭の中に浮かんだ。

「...じゃが、断ろうにも断れんのじゃよ。」

そして私のその予想は、マスターのその一言によってより確実になった。

マスターの返答に納得のいかない、とオルトさんは言葉を重ねる。

「どうしてだよマスター!」

「どうしても、なのじゃ!!」
だけれどその言葉も、マスターの有無を言わさない一言によって終わりを告げた。





30秒ほどの沈黙の後、次に声を上げたのはアベル君だった。


「だけどそんな所にアリアをーー」

「わかっておる!わしとて、そんなことはわかっておるのじゃ。」

マスターはアベル君の言葉を遮って、そういった。







< 25 / 30 >

この作品をシェア

pagetop