私の恋した誘拐犯【完】
「周りが下手なだけで俺が上手いわけではねーよ」



「ファー!言ってみてーなオイ!」



たくちゃんの言葉にキョンタが頭を抱える。



「だから、国体でどこまで行けるかって…正直自信はない」



だけど、と続けるたくちゃんの目は、バスケが大好きだと叫んでいた。



「勝ちたいんだよ、俺1人じゃなくて先輩たちと」



たくちゃんの普段は言わない言葉と、普段は見せない表情に、私を含めた3人が言葉を失う。



「な、なんだよ何か言えよお前ら…」



何も言わずにたくちゃんの顔を見つめる3人に、たくちゃんが恥ずかしそうに眉を寄せ笑った。
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