きら★きら

　咲楽がカメラの前に立って、笑っているのを、秀海は川原と並んで見ていた。
　川原から秀海への引継作業は、１週間で終える予定だ。
「どう？咲楽は」
「どうって何だよ」
「星河くんの苦手なタイプでしょ？いい加減で、ちゃらんぽらんで。星河くんってさ、一見いい加減そうだけど、仕事となるとちゃんとする人だからね。あいつの場合、この仕事を始めた動機が不純だからさ、仕方ないんだよね」
　にこやかな川原に、秀海は首を傾げる。
「マネージャーとして、知っておいた方がいいかな。うん、教えておこう」
　一人勝手に納得した川原は、スタッフに声をかけると、秀海と共にスタジオを出た。
　　川原が秀海を連れていったのは、スタジオと隣接するこじんまりとした喫茶店だった。