【完】【短編集】先生、"好き"を消せません…
ピンポーン
土曜日。センセとのデート当日。
家まで迎えに来てくれた。
「おはよう」
「おはようございます」
そうしてセンセと隣に並んで歩き始める。
「…出てきた出てきた」
「え?」
斜め後ろで創くんの家のドアが開く音が聞こえた。
…もしかして、私たちについてくる気?
「やっぱりな。
良かった、ちゃんとひっかかって」
「ひっかけたん…ですか」
「きっとまだ俺らのことを疑ってるんだろうなって。
デートしてるとこ見たら嫌でも信じるしかないだろ?」
…なるほど。
だからあんな創くんに聞こえるような大きな声で今日の予定を伝えたんだ…
でも何でこんなに親身になってくれるんだろう?
本当にそれだけが疑問に思います…