小さな奇跡。



ほんとその後だった…




それから2週間ほどして俺は一番後ろから一番前で踊ることを許された…






『頑張ってると神様がお願い叶えてくれるんだって!』その言葉は今でも忘れない…








それからデビューしてすぐアンチだらけのファンレターの中から出てきた俺が大好きなイチゴの封筒…あけるとそこには…





はじめまして山田凛です

私は隼人くんをドラマで見て知りました
応援してます…無理せずに頑張って下さい





その下に小さく書いてあった…

あたしは…隼人くんみたいな素敵な人になりたくて毎日演技に歌を頑張ってます!
いつか一緒にお仕事出来たら嬉しいです!


あっ!今度のライブにウザ耳つけていきます!隼人くんはうさぎ好きですか?



何とも可愛い字で…書いてあった…

初めてのライブ…俺は見つけたんだ…うさ耳を付けた凛を…見た時にふと思った…



公園で勇気づけてくれた凛は今ここにいる凛なんだって…



それから凛がくれるファンレターは俺に勇気をくれた…




あの時出逢ってなかったら今頃アイドルなんてやめてた…


「俺はだから…
岡本に会う前から凛のことを知ってる初めて仕事をした時はイラつくことしかなかったし…なんだこいつって思ってたけど…ライブに来てた子だって気づいた…。」




「だからなんだよ!夢を壊したのにはかわりねーじゃねーかよ!」


「実はこいつのマネージャー…俺の幼馴染でな?このことは…すべて知ってる…だから…こいつが俺を追っかけてどれくらい頑張ってたか知ってる!岡本がどれだけ頑張ってたかなんて俺は知らない…でも…凛がしてきた頑張りは誰よりもはるかに上なことは知ってる…学校が終われば4時間演技のレッスン…終われば次は歌…寝る時間なんて夜中の12時超えが当たり前…そんな生活をずっと続けてきた…いつか俺の横にたって俺を超えるだって…正直俺はそんな素敵やつでもないし…とっくにこいつの方が上だと思ってる…けど…こいつはまだまだだって思ってる…」




「だからなんだよ!」




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