先生。あなたはバカですか?【番外編SS集】〜君は今ここにいる〜
「俺はその子が教師なんかと恋愛すんのに反対だった。俺にしとけばいいのにって…俺が幸せにしてやるのにって、いつもそう思ってた」
それなのに、いつもいつも最後には彼女の背中を押していて。
そんな自分がどうしようもなくバカだと思うのに、彼女を幸せにできるのはどうやったって俺なんかじゃなくて。
諦めて。託して。
「俺は意地になってるんだと思う。彼女と宮原を重ねて、あの時みたいに背中を押したくはないと思ってる」
宮原の背中を押したら、あの時の自分と何も変わっていない自分を認めることになってしまうから。
宮原をもしも一人の女性として見てしまったら、あの不良教師に完全に完敗だ。
バカだって、自分でも分かってる。
あれからもう何年経ってるんだって話だ。
だけど……。
「先生って不思議だよね」
頬杖をついて視線を落としていた俺は、その言葉に驚き視線を上げる。
“川島くんて不思議だよね。”
そう言って笑ったあの人と、宮原の笑顔が重なって、思わず息を呑んだ。
「前から思ってたんだけど、先生のそれって天然?」
「……は?」
宮原の言っている意味がいまいち飲み込めなくて、瞬きを繰り返す俺に宮原は。