また内緒の話



「治る可能性……?」



「本当にわずかだけど……」





「もう……私の幸せは戻ってこないの……?」






麻生先生は黙ってしまう







「ねえ!答えてよ!」




「来那!」






興奮気味の来那を抑えるように俺は来那を呼び止める







俺は呼び止めたもののどうしたらいいかわからない






自分の鼓動だけがトントンと響いてる





でも俺は思い出した






来那との約束を






「……ごめん、話がある」


「え、ちょっ!」





俺は自分勝手に来那の腕を引っ張り診察室を出た





診察室の外で待ってたはずの詩穂はどこかへ行っているのか見当たらない





そんなことは気にせず俺と来那は外に出る










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