また内緒の話
病院に戻ると言ってもお金を払うだけ
麻生先生には申し訳ないけど途中で診察を終わらせてしまった事を許してほしい
お金を払って病院を出る
来那を家まで送ろう
ひとまず落ち着かせなきゃだ
電車で来那の家の最寄りまで行く
俺と来那は会話を交わさずに歩く
今は俺を認識してくれてるけど
もう3日で記憶が無くなる
俺だってこんな事実受け止められないけど
弱気な来那の背中を押すのは俺じゃなきゃダメだ
「来那、さっきの公園に行こうか?」
「うん」
俺はまた来那に告白をした公園に行った
懐かしい風景だな
あの時も夜だったしまだ若干寒かった
でもあの時は心が穏やかだったはず
今ではこんなにも不安で
二人、息苦しい中ベンチに座る