また内緒の話




仕事前にタバコを一本吸う





来那は先に仕事に向かってる





バイト終わったら飯にでも連れてこう




でも高級なところは連れてけない俺を許しておくれ




俺はタバコの火を消す




すると



ガチャっとドアが開く





本間が入って来た




「あ、お疲れ様です」




と、適当に言う俺




「おつかれー」




本間もダルそうに返してくる





本間には来那と付き合ってる事言ってないからな




たまに来那をご飯に誘ったりするらしいけど




悪いな、もう俺の女なんだ(ドヤ



そんなドヤ顔を浮かべてると



また誰かが入ってきた



「りつ?新しい小説の検品ってどうやるんだっけ?」



と来那が顔だけを覗かせ言ってきた



「あー待って、今教えるから」



俺はタバコを消す



うちの本屋のバイトはかなり楽だ



棚の整理、レジの確認、本の検品、カバーを付ける



これだけで良い



しかし店長が特に厳しく見てるのは整理整頓という部分で



少しでも本にほこりが付いてると

「拭いて!!」と慌ててタオルを持ってくる



やはり綺麗なところじゃないと本は売れないらしい














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