溺甘スイートルーム~ホテル御曹司の独占愛~
「よかった……。大丈夫ですか? 今、お水をご用意しますね」


お客さまの脇に手を入れなんとかソファに座らせて、冷蔵庫から冷えたミネラルウォーターを取り出し、ピカピカに磨き上げたコップに注ぐ。
そして、再び彼のところに戻り、膝をついて視線を合わせコップを差し出した。

顔色が見たかったからだ。


すると彼は私からコップを受け取り、ミネラルウォーターを一気に喉に流し込み、背もたれに体を預けた。


「はぁ。ありがとう。ちょっと酔いがさめたよ」


かなりはっきりした言葉が聞けて、ホッとした。

切れ長の目に鼻筋はスーッと通っていて、あごはシャープ。
それに、口元に小さなほくろ。

背はおそらく百八十センチを超えているだろう。
線は細いが、さっき体を支えたときに、筋肉質でガッシリしているとわかった。


「念のためにお医者さまを呼びましようか」

「いいから」

「でも……」


どうやら緊急事態というわけではなさそうだが、倒れていたのだから心配だ。
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