溺甘スイートルーム~ホテル御曹司の独占愛~
「あっ、大成さん、あの……」

「よろしくな、澪」


やっと手の力を緩めた彼は、私の目を見てにっこり微笑む。

戸惑いしかないけど……彼がこうやって笑っていられるのなら、少しくらい手伝いをしてもいいかな。
そんな気持ちになる。


「で、ここにする? 俺ん家?」

「大成さんの家で……」


こうして私は同棲を完全に受け入れる羽目になった。
なんだか私……うまく転がされてない?


「はー」


身の回りの物一式をキャリーバッグに詰め、再び彼の車に乗ると、思わずため息が出てしまう。


「どうかした?」

「いえ……」


大成さんをうまくあしらうことができない。
恋愛経験がないと、こういうときにうまく立ち回れない。
いや、経験があっても自信はないけど。


マンションの地下駐車場で車を降りると、彼は私の荷物をごく自然に持ち、もう片方の手で私の背中を押す。


「すみません……」

「どうして謝る? ほら、乗って」


そして彼はエレベーターに私を乗せた。
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