溺甘スイートルーム~ホテル御曹司の独占愛~
やっぱり、昨日の件だ。
時差があるから、夜中に仕事をしていたのかもしれない。
ちっとも気づかなかった。


「お疲れさまです。大丈夫ですか?」

「あぁ、平気。それより、最近ここが微妙に筋肉痛」


大成さんは自分の上腕を握る。
半袖のTシャツから覗くたくましい腕には、見事な筋肉がついているのに。


「ベッドメイキングに力を使うからですかね。コツがわかってくると、そんなに力もいらないんですよ」


ベッドのマットは重い。
それを何度も上げシーツをかけなければならない。


「コツ、か。澪、筋肉ムキムキなのかと思ったよ」


彼はそう言いながら私の腕をギュッとつかんでくる。


「柔らかいや」


そしてそんなことを言うので、ドギマギしてしまう。
ただちょっと、筋肉のつき方を見られただけなのに、彼に触れられた部分が熱を帯びてきてしまう。


「弁当悪いな」

「い、いえ。大丈夫です」


同じ職場で働くようになってから、二人分の弁当を作るようになった。
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