溺甘スイートルーム~ホテル御曹司の独占愛~
「西條さんはいいよ。見習い社員が頑張ります」

「見習いって……」


もう十分に戦力になっている。

しかも、今回の件は彼にかなり助けられた。
今までチーフが介入しても謝ることしかできなかったから。

忙しく手を動かし始めた彼をボーッと見つめる。
やはり彼は上に立つべき人だ。


「八坂さん」

「なに?」

「……やっぱり戻ってください」


彼の能力を適切な場所で発揮してほしい。

私が言うと彼は振り向き、一瞬真剣な顔をする。
けれどすぐに表情を緩めた。


「マンションに? なんだ、体が火照るのか?」

「バカ!」


とんでもないことを口にする大成さんに背を向け、バスルームを飛び出す。


「もう!」


ドキドキするから、やめてよ。
私の言いたいことがわかっているくせに。

佐藤さまが座って乱れたシーツをもう一度かけなおす。
こんなことをする必要はないかもしれないけど、それがプロだと思うからだ。
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