溺甘スイートルーム~ホテル御曹司の独占愛~
大成さんはもう気持ちを切り替えたようだ。
少しでも彼の負担が減るように頑張ろうと気合を入れ、最初の部屋のドアを開けた。


その日は帰るとすぐに、彼はソファで目を閉じた。

いつもより三部屋多めだった担当もきちんと時間内にこなし、そのあとの宴会場の準備もこなした。
体力のある大成さんも疲れきっている。


寝室から毛布を持ち出し彼にかけ、音が立たないように気をつけながら、夕飯の支度を始めた。

会社を背負うって、本当に大変なことなんだ。
社長でなくても——謹慎中の今でさえ、こんなに身を粉にして働いている。


イスにふんぞり返って、部下に指示だけ出しているような人とは違う。
大成さんには上に立つだけの十分な資質があるし、トップに立って指揮を執るべき人だ。

夕食のビーフシチューが出来上がったころ、彼はようやく目を覚まし、キッチンにやってきて私の腰を抱く。


「ごめん。ひとりにしたな」
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