溺甘スイートルーム~ホテル御曹司の独占愛~
そのままエレベーターに乗せられ、二階へ向かう。


「私、部屋のお掃除をしないと……」


今日はもう、八坂さんの宿泊しているエグゼクティブスイートだけだけど、掃除カートを廊下に置いたままだ。


「それは連絡しておく」

「はぁ……」


首を傾げているうちに二階でドアが開き、彼は私の手を引いたままエレベーターを降りてしまった。


「どこに行かれんですか?」

「洋服を借りるんだ」


二階は貸衣装室があるけれど、八坂さんは汚れたシャツを着替えている。
借りる必要はないような……。


「そのシャツ、よく似合っていらっしゃいますよ?」

「サンキュ。でも、借りるのは君のだよ」

「私?」

「それじゃあ、パーティには出られないだろう?」


パーティ? そんな予定はないけど?


「ち、ちょっと、どういうことですか?」


質問しても答えてくれない彼にグイグイ引っ張られ、わけもわからずついていくと、本当に貸衣裳室に入ってしまった。
< 21 / 363 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop