溺甘スイートルーム~ホテル御曹司の独占愛~
「おはよう、澪」


彼は優しく微笑み私の額にキスを落とす。


「おはようございます」


いつも寝起きが悪いくせに、今日はパッチリ目覚めている。
心配してくれているに違いない。


「今日、休む?」


彼はそう言ってくれるが、私は首を振る。


「大丈夫です。急に休むと困るだろうし……私には大成さんがいてくれるから」


なにも怖くない。
彼は私を守れなかったとひたすら謝るけど、こうしてそばに寄り添ってくれているだけで十分だ。


「なんだ。朝から積極的だな」

「積極的?」


言葉の意味がわからず首をかしげると、「俺を煽ってるんだろ?」と言われ、目が点になる。


「あ、煽ってなんて……」

「煽ったって」


しばらくの押し問答の末……。


「あ……んんんっ」


濃厚なキスをされてしまった。


「はー、ヤバ。澪のそのトロンとした顔を見るとスイッチ入っちゃうんだよな」

「ちょっ、時間ないですって!」
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