溺甘スイートルーム~ホテル御曹司の独占愛~
「うん。なにがいい?」

「そりゃー、カノン」


私はうなずき、リビングに行ってピアノのイスに座る。
そして、彼への愛をたっぷり込めて、指を動かし始める。

カノンの演奏が中盤に差しかかった頃……。


「ちょっ……」


大成さんが私のうしろからパジャマのボタンに手をかけ外しだしたので慌てる。


「そのまま弾いて」

「えっ、無理……」

「ダメ。これは昨日の穴埋めなんだぞ?」


嘘……。
耳元で囁かれるとゾクゾクしてしまい、手が止まりそうになる。
それでもなんとか弾き続けていると、彼はパジャマの首元からスルッと手を入れてきて、私の胸を優しく包み込んだ。


「ダ、ダメッ」

「いいから続けて」


そんなこと言ったって!
手を止めてしまうと、彼は「ダメだよ」とトーンを落とした声で囁く。


「や……」

「ほら、手が止まってる」

「じ、じゃあ……手をどけて……あっ」


体をよじって逃げようとしたが、彼は私の首筋に噛みつくようなキスを落とすだけ。
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