溺甘スイートルーム~ホテル御曹司の独占愛~
「かわいい声出して。ピアノはやめる?」


体が火照り、ピアノどころではなくなっているのに、彼はイジワルな言葉で私を追い詰める。

それでもうなずくということは、『抱いて』と言っているようなものだ。
恥ずかしくて強がり、首を振る。


「あれ、なかなか頑固だね。澪は俺が欲しくないの?」


焦る私を楽しんでいるかのように、彼はボタンをすべて外し、露わになった背中にキスを落としていく。


「あっ、も……」


彼の熱い唇が素肌に触れるたびビクビクと震えてしまい、言葉が続かない。
本当は私だってあなたが欲しい。ずっと触れていたい。


「俺は、欲しいよ。澪が欲しくてたまらない」


こんなに恥ずかしいセリフをいとも簡単に言ってみせる大成さんは、「澪は?」と私をさらに追い詰める。


「……欲しい、です」


もう、ギブアップ。
でも、男の人を『欲しい』だなんて、恥ずかしすぎる。
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