溺甘スイートルーム~ホテル御曹司の独占愛~
は? 一ノ瀬のヤロウ、澪にこんなコスプレさせやがって。
アイツ、澪がこれを着た姿を想像したんじゃないだろうな。
澪は俺のものだぞ。

クソッ、今度会ったら覚えてろ!


「なんで一ノ瀬が……」


まぁ、アイツの会社ではこういう服も扱うのかもしれないけど、わざわざ澪にくれたなんて、裏がありそうだ。
今まで洋服のサンプルをくれるときは、全部俺を通してだったじゃないか。


「まさか、一ノ瀬の前で試着してな——」

「するわけありません。こんなに短いの、恥ずかしいです」


澪の言葉を聞いて心底ホッとした。


「一ノ瀬さんがこれをくれたのは、多分……」


そこまで言った澪は、うつむき口を閉ざしてしまう。
心なしか頬が赤いのは気のせいだろうか。


「多分?」

「この前、偶然エレベーターで一緒になって、そのとき、あのっ……」


そんな話聞いてないぞ?
アイツとなにを話したんだ?

再び押し黙ってしまった彼女の肩に手を置き、顔を覗き込む。
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