溺甘スイートルーム~ホテル御曹司の独占愛~
「アメリカの話など、特別ありませんよ。ただ大学でいち学生として学んでいただけです」


冷たい反応の大成さんは、いらだった様子で私の手を引き、その場を離れてしまった。


「いいんですか?」


あんな突き放した言い方をして平気なの?


「誰につけば自分に有益か、こういうところで探りを入れる」

「それって……」


「こうしたパーティは、誰かに取り入る絶好のチャンスだ。残念ながら、俺は実力以外興味がない」


いずれ、アルカンシエルのトップのイスに座るだろう大成さんに、媚を売っておこうということ?


「大成さんじゃないですか」


それからすぐに、別の人が話しかけてきたけれど、彼は応えることなくドンドン足を進める。

そして、会場の中央付近で足を止め、辺りを見回し始めた。
そろそろ、パーティが始まりそうな雰囲気だけど……。


「どうしたんですか?」

「あぁ」


『あぁ』って、ちっとも返事になってない。
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