溺甘スイートルーム~ホテル御曹司の独占愛~
「……きっと大丈夫です」

「ん?」

「大成さんの踏み出した一歩は、これからいばらの道かもしれませんけど、大丈夫です」


なにが言いたいのかよくわからなくなってしまったが、今日彼が自分の意思を示したことは絶対に間違ってはいない。

ときには我慢も必要だし、妥協しなくちゃいけないことだってある。
それが大人の世界だと、私だってわかってる。

だけど、愛する人まで他人に決められるのは、その範疇を超えている。


「あはは。いばらの道はないだろ」

「だって、嘘はつけませんし」


私が返すと、彼は肩を震わせて笑っている。
その調子で、元気出して?


「いばらの道上等。澪、サポートよろしくな」

「え、私は平和に生きたいんですけど……」

「だって、『大丈夫』なんだろ? ちょっと途中で苦労するだけじゃん」


『ちょっと』では済まない気がしているので、尻込みしているわけだけど。


「やっぱり無理です」
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