溺甘スイートルーム~ホテル御曹司の独占愛~
こんなに広いマンションに住んで、あんなに大きなホテルの跡取りでも、孤独なのかな?

話を聞いていると、中野さんとは心が通じ合っているように感じるが、他に味方はいないのだろうか。
それにしても……中野さん、『うまく処理しておきます』なんて言ってたけど、どうなったんだろう。

そんなことを考えているうちに、私も瞼が下りてきて眠ってしまった。


「ん?」


それからどれくらい経ったのだろう。体が揺れたので目を開くと、大成さんが私を抱き上げている。


「えっ、ちょっ……」

「あんなところで寝たら風邪をひく」

「だ、大丈夫です。下ろしてください」


こんなことをされたのは初めてで、必要以上にテンパってしまう。


「いいから、そのまま寝てろ」

「そんなわけには!」

「たまには甘えてみな? 澪、ずっとひとりだったんだろ?」


私に家族がいないことを言ってるんだ……。
まさか、そんなことを気にかけてくれていたなんて。
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