溺甘スイートルーム~ホテル御曹司の独占愛~
他人のことを考えている暇なんてないはずの彼が、私を気遣ってくれるのがうれしくて、うなずき体を預けた。

寝室に入った彼は、広い寝室の真ん中に置かれているキングサイズのベッドに、優しく私を下ろしてくれる。


「俺がそばにいてやるから。もう寂しくないぞ」

「大成さん……」


おかしいな。
父や母のことは、もうとっくに気持ちの整理がついているはずなのに、優しい言葉をかけられると瞳が潤んできてしまう。

私、寂しかったのか、な。


「すみません、ありがとうございます」


泣くのはこらえて言うと、彼が隣に滑り込んできて、私を抱きしめる。

彼の腕の中は温かくて心地いい。
でも抱きしめられると、どうしてもアタフタしてしまう。
だって、ベッドで男の人と、こんな……。


「た、大成さん、ちょっと離れてください」


必死に身をよじったのに、彼はいっそう強く抱きしめるだけで離してくれない。


「どうして? 俺も寂しかった。澪と一緒だ」


大成さんも?
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