溺甘スイートルーム~ホテル御曹司の独占愛~
着替えを貸衣装室に預けたままなので、仕方なく脱衣所で昨日のドレスに着替える。

これで出社するのか……。まいったな。

ドレス姿でリビングに向かうと、大成さんが起きてきていて、ミネラルウォーターをごくごくと豪快に喉に送っていた。

大きな喉仏が上下する様子が妙に色っぽくて、視線が釘付けになる。
そして、この人に抱きしめられながら眠ったんだと思うと、勝手に頬が赤らんでくる。


「澪、どうかした?」

「えっ、なんでもありません」


慌てて視線を落としたが、自分の会社の次期社長に『澪』と恋人にのようにふるまわれているのが不思議でたまらない。

アタフタしていると、いつの間にか彼が目の前まで歩み寄ってきていた。


「顔が赤いよ、澪。一緒に寝たからドキドキしてる?」


彼が腰を折り、私の耳元で囁くので、ビクッと体が震えてしまう。


「し、しししてませ——」

「してたんだな。かわいいな、澪は」


噛みすぎたせいか、ドキドキしていたことがあっさりバレたらしい。
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