溺甘スイートルーム~ホテル御曹司の独占愛~
歳は大成さんと同じくらいに見え、背も彼と同じくらい高い。
顔も小さくて整っていて、社長というよりモデルと言われたほうがしっくりくる。


「彼女が婚約者さんだね。初めまして、一ノ瀬(いちのせ)です」


一ノ瀬さんは笑みを浮かべて、ジャケットの内ポケットから名刺を取り出し、私に渡してくれる。


「あっ、ブランピュール!」


大きな声を出してしまい、ハッと口を押える。


「ご存知ですか?」


ご存知もなにも、雑誌でよく特集が組まれるし、芸能人にも愛用者が多く、ちょっと価格帯は高めだがデザインが秀逸で、流行の最先端を行くようなブランドだ。


「もちろんです! 憧れのブランドです」

「それは光栄です」


一ノ瀬さんは小さく頭を下げてくれる。
ということは……このワンピースは、ブランピュールの物なの?


「あっ、ワンピース、とっても素敵で……ありがとうございます!」


私が興奮気味に一ノ瀬さんにお礼を言うと、なぜか大成さんが私の腰を抱く。
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