私の上司はご近所さん
みんなで作った料理を食べ終え、食後のコーヒーも飲み終わると、部長がソファから立ち上がった。
「園田さん、送るよ」
「はい」
時刻は午後十時。本当はまだまだ部長と沙也加さんとおしゃべりしたい。けれど、これ以上長居しては迷惑をかけてしまう。
「沙也加さん。今日はありがとうございました」
部長に続いてソファから立ち上がると、沙也加さんに今日のお礼を伝えた。
「百花ちゃん。どうせ明日も会うんだから泊まっていけば?」
「えっ?」
明日は沙也加さんが札幌に帰る日。その前にお台場に寄る予定になっている。
沙也加さんと次に会えるのは、いつになるかわからない。だったら沙也加さんの言葉に甘えて泊まらせてもらうのもアリかもしれない。
期待に胸を膨らませて、隣にいる部長の顔をチラリと見上げた。でも……。
「ダーメ。ほら、行こう」
部長の首が左右に動く。
やはり、急に泊まるのは迷惑だよね。
「沙也加さん、おやすみなさい」
「うん。おやすみ。また明日ね」
「はい」
お泊りして沙也加さんとパジャマトークできないことを残念に思いながら挨拶した。