四面楚歌-悲運の妃-
強い聖人を生み出す事は、さらなる一族の栄華を増す事
貴重な聖人と崇められている七神の真実は
自由を奪われ、心を奪われ、人としても…女としても
生きれない
道具として生かされる
そんな運命
村を出ていなければ、童女から女人になった私は偉罨様と…今頃…
途中まで考えて頭を横に振る。
でも私は掟に逆らいここにいる。
陛下の傍にいる。
陛下の為ならいくらでも道具になる。
けれど、村の為の道具にはなりたくない。
そんな掟があるのならば、聖大神である偉罨様は、尚更私を連れて行かなければならないはず。
なのになぜ?
偉罨様の心意が分からない。
『偉罨様はなぜ…私を連れて帰らないのです?』
今まで黙っていた私の急な問いに、偉罨様は悲しく笑みをうかべ答えた。
「そなたを想えばこそ、連れて帰らないのだ。」
私を…想えばこそ?
それは…
「そなたが陛下を想うのと同じだ。私も1人の男として…そなたを想っている。」
い、偉…罨…様!?