優しい魔女は嘘をつく
ステージを見ていた生徒は皆、不安そうな顔をしてこちらを見ていた。
頭が真っ白で、台詞だとかダンスの振り付けだとか、時間をかけて練習したことが、なに一つ出てこない。
それどころか、息は細かくなり、おまけにめまいまでする。
堂本くんが支えてくれているけど、立っているのがやっとだった。
「おい、大丈夫か?」
「……どうしよう」
「え?」
「私、なに、すればいいんだっけ……。このままじゃ……」
緊張からくる不安が、胸の奥でぐるぐると渦巻いて、思考を奪っていく。
何も考えられない。どうしよう。何をすればいい?私は、何を、すれば……
呼吸も浅くなり、パニックになっていた時だった。