優しい魔女は嘘をつく

どうしよう、と頭をかかえる。





堂本くんにとって、よほど知られたくなかったことなんだろう。……ケーキ屋のことは。





でも、悪意はなかった。




ただ、いつもとは違った明るい顔で、先生と話してる堂本くんが気になったから……。



どんな話をしてるんだろう、って、それが知りたかっただけなのに。



堂本くんにまさか、あんなことを言われるなんて……。




胸の奥が抉られたように痛い。最低だな──たったの六文字なのに、心はズタズタでボロボロで。





謝ったら許してくれるかな?



いや、たぶん無理だ。お詫びとして、私が何かやらなきゃ、きっと許してくれない。





それならもう、やることは一つ。



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