主さまの気まぐれ-百鬼夜行の王-③
「つまり蘇りだよ。黄泉返り、ともいうね」
「それは…記憶を持って生まれ直す…ということですか?」
「大抵は前世の記憶は浄化されて蘇るものだが、稀に記憶を持ったまま生まれてくる者も居る。花殿は…下弦が生まれ直してくる日を待っているのだろう」
にわかに信じられない話になってきた。
妖が存在する以上、神仏も存在する。
現に晴明は十二神将と契約を結んでおり、神仏を崇めている。
楽園もあれば、地獄も存在するのだろう。
だから黄泉があったとて不思議ではない。
「それは…俺たちの一族から生まれてくるということなのでしょうか?」
晴明は少し考えて、これは簡単に答えを出していい問題ではないのだと思い直して回答を避けた。
「分からないけれど、輝夜の中に何かを見たのは確かだろう。下弦…すでに魂は出来上がりつつあるということか。そうでなければこうして輝夜に話しかけたりなどできはしまい」
「…輝夜はやらないぞ」
「やるやらぬという矮小な問題ではない。十六夜、輝夜と花殿は話をした方がいいかもしれぬ。なに、悪さはせぬよ」
主さまの表情がいちだんと険しくなった。
元々全くといっていいほど愛想の良い方ではなく、険悪な表情となってしまった父親に対して輝夜が怖気て朔の背中に隠れてしまった。
「これ十六夜。子にそのような顔を見せるものではない」
「…輝夜、お前はどうしたい?」
「私は…花さんを救ってあげたいです。とても寂しそうで…でも私を見て嬉しそうにしていたんです。あの笑顔が忘れられなくて」
「父様、俺がついていますから。雪男も」
「俺も!?おいおい、巻き込むなよな…」
肩を竦めた雪男をちらりと見遣った主さまは、鼻を鳴らして雪男を見下して命令した。
「そういうことだ。任せたぞ」
「あーあ、了解」
そして輝夜と花の交流は始まった。
「それは…記憶を持って生まれ直す…ということですか?」
「大抵は前世の記憶は浄化されて蘇るものだが、稀に記憶を持ったまま生まれてくる者も居る。花殿は…下弦が生まれ直してくる日を待っているのだろう」
にわかに信じられない話になってきた。
妖が存在する以上、神仏も存在する。
現に晴明は十二神将と契約を結んでおり、神仏を崇めている。
楽園もあれば、地獄も存在するのだろう。
だから黄泉があったとて不思議ではない。
「それは…俺たちの一族から生まれてくるということなのでしょうか?」
晴明は少し考えて、これは簡単に答えを出していい問題ではないのだと思い直して回答を避けた。
「分からないけれど、輝夜の中に何かを見たのは確かだろう。下弦…すでに魂は出来上がりつつあるということか。そうでなければこうして輝夜に話しかけたりなどできはしまい」
「…輝夜はやらないぞ」
「やるやらぬという矮小な問題ではない。十六夜、輝夜と花殿は話をした方がいいかもしれぬ。なに、悪さはせぬよ」
主さまの表情がいちだんと険しくなった。
元々全くといっていいほど愛想の良い方ではなく、険悪な表情となってしまった父親に対して輝夜が怖気て朔の背中に隠れてしまった。
「これ十六夜。子にそのような顔を見せるものではない」
「…輝夜、お前はどうしたい?」
「私は…花さんを救ってあげたいです。とても寂しそうで…でも私を見て嬉しそうにしていたんです。あの笑顔が忘れられなくて」
「父様、俺がついていますから。雪男も」
「俺も!?おいおい、巻き込むなよな…」
肩を竦めた雪男をちらりと見遣った主さまは、鼻を鳴らして雪男を見下して命令した。
「そういうことだ。任せたぞ」
「あーあ、了解」
そして輝夜と花の交流は始まった。