甘いチョコとビターな彼


「え、…えっ!?」


自分の置かれている状況が理解できずに、私は思わず困惑を口から零す。


私……辰巳くんに抱きしめられてる!?


背中に回った彼の腕の体温と、耳元に微かにかかる彼の息に、やっとそれだけを飲み込むことができた。


「もう1個……いつか俺の作ったエテルニテのチョコを、梓に食べてもらいたい」


「っ、うん!うん……っ、それも絶対叶うよ!」


「ははっ、楽しみだな」


「えへへ…私も」


彼の背中に同じように手を回せば、全身が幸せな気持ちで満ち足りてくる。


なんかふわふわする……今なら空だって飛べちゃうかもなぁ。


非現実的なことを考えながら幸せに浸っていると、空から声が降ってきたような気がした。


「「……え?」」

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