政略結婚はせつない恋の予感⁉︎
「あいつのことが忘れられなくて、おれに最後まで許さないのか、と思った」
将吾は虚ろで寂しげな目をした。
彼にそんな眼をしてもらいたくなかった。
海洋がわたしの許から離れたときと同じ目を、将吾だけにはしてもらいたくなかった。
……そういえば、彼も以前、この目をしていたことがあったな。
わたしが子どもは人工授精でもうけたい、と言って揉めたときだ。
『……過去のそいつらが、おまえとセックスできたのに』
『夫になるおれは、おまえとセックスできないんだな』
そう言って、将吾はその目をしていた。
「一度だけ……おまえとはもう駄目かな、と思ったことがある」
きっと……そのときだ。