『ツインクロス』番外編
4時限目の終了を知らせるチャイムが鳴り響くと、同時に各教室からは生徒たちが廊下へ次々と溢れ出てくる。
その大半が学食や売店へと流れて行くのだ。
「冬樹、飯行こうぜっ!」
雅耶と長瀬が教室の後ろの扉前から、声を掛けてくる。
それに手を上げて応えると、冬樹も席を立った。
同様に力もまた雅耶たちの傍へと歩み寄るのを冬樹は目の端で確認しながら、その力の後ろへつく形で学食へと向かって歩き始めた。
…と、不意に力のポケットから何かがヒラリと落ちた。
「?」
冬樹の足元へと落ちたそれを拾いながら「おい力、何か落としたぞ」と言いかけたところで、それが写真であることに気付く。
(何の写真だ…?)
ペラリ…とめくる瞬間、「あっ!」力の慌てる声が頭上で聞こえた。
「え?…これ、なに…」
冬樹は固まってしまった。
「あっあのー…えっと…っ…」
わたわたと落ち着かない様子でいる力。
立ち止まっている冬樹たちに気付いた雅耶と長瀬も何事かと戻ってくる。
「どうした?何かあったのか?」
俯いたまま、固まってしまっている冬樹を心配するように雅耶が覗き込んで来る。
「冬樹チャン、何持って…」るの?と続くところで、その手にあるものを理解して長瀬は顔を引きつらせた。
その手にあったもの。それは…。
今、ここ成蘭高等学校内で大人気のイチオシブロマイド。
冬樹の隠し撮り写真だった。
その大半が学食や売店へと流れて行くのだ。
「冬樹、飯行こうぜっ!」
雅耶と長瀬が教室の後ろの扉前から、声を掛けてくる。
それに手を上げて応えると、冬樹も席を立った。
同様に力もまた雅耶たちの傍へと歩み寄るのを冬樹は目の端で確認しながら、その力の後ろへつく形で学食へと向かって歩き始めた。
…と、不意に力のポケットから何かがヒラリと落ちた。
「?」
冬樹の足元へと落ちたそれを拾いながら「おい力、何か落としたぞ」と言いかけたところで、それが写真であることに気付く。
(何の写真だ…?)
ペラリ…とめくる瞬間、「あっ!」力の慌てる声が頭上で聞こえた。
「え?…これ、なに…」
冬樹は固まってしまった。
「あっあのー…えっと…っ…」
わたわたと落ち着かない様子でいる力。
立ち止まっている冬樹たちに気付いた雅耶と長瀬も何事かと戻ってくる。
「どうした?何かあったのか?」
俯いたまま、固まってしまっている冬樹を心配するように雅耶が覗き込んで来る。
「冬樹チャン、何持って…」るの?と続くところで、その手にあるものを理解して長瀬は顔を引きつらせた。
その手にあったもの。それは…。
今、ここ成蘭高等学校内で大人気のイチオシブロマイド。
冬樹の隠し撮り写真だった。