御曹司と婚前同居、はじめます
「着せてもらえるか?」

「うん」


手早く着替えを済ませて真正面の瑛真を見上げる。


「ねえ」

「何だ?」

「今更なんだけど、着替えの時は座ってもらえると助かる」


背が高すぎて手がつりそうだ。


「そうか、悪かった」

「ううん。瑛真って何センチあるの?」

「百八十五だ。美和と二十五センチ差だな」

「……そうだね」


身長だけじゃなくてスリーサイズも知られていそうで怖い。それにしても――。


「私も着替えるべきだよね?」


瑛真の服装を見る限り、ドレスコードが必要なお店に連れて行かれるのだろう。


「そうだな」


当たり前のように手を引かれる。きりがないので最近ではいちいち反応するのはやめた。

壁一面に広がるクローゼットから一着のワンピースを手に取ってベッドに置くと、それに見合う小振りのバッグと華奢なネックレスを出してきた。

アクセサリーまで用意されていたの!?


「着替えたら呼んでくれ」


瑛真はそう言い残して部屋から出ていく。

落ち着いた雰囲気の紺色のワンピースはやっぱり私好みのものだった。


「可愛い」


それに、ラインが綺麗でスタイルが良く見える。
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