御曹司と婚前同居、はじめます
「え? ええ……」
「それならこの辺りも好みかと思いますよ」
勧められるがまま、正方形の可愛らしいケーキを口の中に放り込む。
「あ、ほんとだ。美味しい」
「でしょう? 僕はこの辺りのケーキは一通り食べました」
「甘いのがお好きなんですね」
「ええ」
男性は朗らかに笑う。
「堂園化成のお嬢さんでしょう? 皆さんに挨拶されているのを聞いていましたから。私は森実(もりざね)といいます」
「森実さん……。もしかして、モリザネホールディングスの?」
「ご存知ですか? それは嬉しい」
御丁寧に名刺を頂いてしまった。
立場上、必要最低限の知識は頭に入れている。モリザネホールディングスはベンチャーとしてスタートし、現在では大企業となっていると聞いている。
森実さんは見た感じ三十代後半あたりに見える。
モリザネホールディングスの社長ってこんなに若い人だったんだ。起業したのは学生の頃なのかもしれない。
「それならこの辺りも好みかと思いますよ」
勧められるがまま、正方形の可愛らしいケーキを口の中に放り込む。
「あ、ほんとだ。美味しい」
「でしょう? 僕はこの辺りのケーキは一通り食べました」
「甘いのがお好きなんですね」
「ええ」
男性は朗らかに笑う。
「堂園化成のお嬢さんでしょう? 皆さんに挨拶されているのを聞いていましたから。私は森実(もりざね)といいます」
「森実さん……。もしかして、モリザネホールディングスの?」
「ご存知ですか? それは嬉しい」
御丁寧に名刺を頂いてしまった。
立場上、必要最低限の知識は頭に入れている。モリザネホールディングスはベンチャーとしてスタートし、現在では大企業となっていると聞いている。
森実さんは見た感じ三十代後半あたりに見える。
モリザネホールディングスの社長ってこんなに若い人だったんだ。起業したのは学生の頃なのかもしれない。