独り占めしても、いいですか?
「りんりんは、何してるの?」



「俺は…」



日和の名前を出すのはためらった。



人に注目されるのを嫌う日和だからな。



俺達のファンなら誰でも知っている『ひよ姫』もこのホテルにいるとなると、噂になる。



「僕達はお姫様を探してるんだよ!」



俺の考えを読み取った優希がフォローを入れる。



『お姫様』はいい言い回しだ。



「お姫様…?

あ、しーちゃんもお姫様見たんだよ!

お風呂に入る前にね、ここに来たら、すっごくかわいい女の子がいたんだよ!

ちょっとだけ気持ち悪そうだったけど…

金色の髪でね、ピンクと白のお洋服で、お姫様みたいだったの!」



栞ちゃんの言葉を聞いて、まさかと思った。



金髪にピンクと白の服…



今日の日和の容姿とピッタリ合う。



しかも気持ち悪そうって…



……そうか、日和がここに来た時は、多分人が多かったんだ。



今は時間的にほとんど人はいないおかげで、俺達を捕まえる人も栞ちゃんくらいしかいない。


< 132 / 721 >

この作品をシェア

pagetop