独り占めしても、いいですか?
「ふーん…凛君と透君が仲良くするなら、ひめも仲良くする!」



いや、仲良くなんてしてないんだけど…



「ひめは水流崎 姫乃って言うの!

名前も見た目もかわいいでしょ?

よろしくね、日和ちゃん」



私は頷くことしかできなかった。



『もちろん仲良くするよね?』みたいな圧力を感じる。



「ひめは凛君の隣にすーわろ!」



遠回しに、『凛の隣を空けろ』って言っているみたい。



圧力に押されたのが大きかったけど、特に私も凛君の隣に座りたかったわけじゃないし、スッと席を譲った。



「まてまて、俺は今、日和と仲良くなろう大作戦の真っ最中なんだ。

姫乃も日和と仲良くなりたいんだったら日和の隣に座ればちょうどよくね?」



「えっ?……あ、うん、そうだね!

じゃあ日和ちゃんの隣に座っちゃおー!」



姫乃ちゃんがどんな顔をしているのか想像がつく。



絶対顔を上げたくない。



私の隣にストンッと座ったと思ったら…



痛っ…!



無意識か意図的か…



靴のかかとで足を踏まれた。



バッと顔を上げて姫乃ちゃんの顔を見るけど、何も知らないような顔をしている。



もしかしたら本当に気づいてないだけかもしれないんだけど…


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