独り占めしても、いいですか?
「へへっ、何それ〜!

でもそれなら、私だって負けてないよっ!

アイドルの凛は、ファンのみんなに取られちゃって寂しいもん」



アイドルの時のみんなは、どうやったって私だけのものにはならないもんね。



「………」



「…凛?」



急に喋らなくなるからどうしたんだろうと思ったら、凛はポカン…としていた。



「……なんかそれ、嫉妬と違え」



「えっ、そうなの⁉︎」



「………まあでも…ふはっ!

ホント、日和には敵わねーな」



優しい顔で笑いながら



「俺の負け」



と言って私の頭をくしゃくしゃっと撫でる。



私には凛の中で何があったのかよくわからないけど…



勝ったなら『やったー!』かな…?



「でもやっぱ、俺だけのものにしてー…」



独り言のように言ったから反応に困った。



凛1人のものになることはできないしね。



そんなことしたら、他のみんなが不貞腐れちゃいそう。



「……なぁ日和、キスしていいか?」



凛の唐突な言葉で一瞬理解が遅れた。



「キス?

うん、いいけど…」



また首かな?



いつかの登校時間を思い出す。



お仕事して疲れてるもんね、充電しないとだよね。


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