俺様御曹司に飼われました
「社宅じゃない同期に連絡します……」



スマホから同期の恩田音哉(おんだおとや)のLINEを出す。



「男の部屋なんだ?」


「いや、まぁ……あたし社会人になって上京したんで会社にしか知り合いいないので……」



社宅に住んでない同期で仲いいのは音哉しかいないから。
音哉を頼らないと、本当に野宿になってしまう。
それだけは勘弁したい。



「なら、俺に飼われてみる?」


「はい!?」



進藤さんの言葉が頭でこだましてる。



オレニ カワレテ ミル!?!?!?

カワレテ ミル !?!?!?



「あんた、バカすぎて分かってもらえなかったけど。あんたの会社の社長の息子ね、俺」



首を傾けながら切れ目ガチの整った顔で、可愛く言ってるけど、言ってる内容はまったく可愛くなんてない。



「お、御曹司ーーーーー!?」


「声でかい!」


「黙ってなんかいられるか!」



こんな大事なことなんで言ってくれないのよ!
とんだ大失態じゃない!

< 11 / 234 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop