好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。
「おはよ、舞」
「…〜っ!?!?」
いつかの日のように一瞬にして目が覚めれば、思わず飛び起きた。
「ふはっ、そんなに慌てんなって」
「な、な、な…!」
「昨日はどーも」
「…〜〜〜」
大志のその言葉に、表情に、……姿に、思わず顔が真っ赤に熱くなる。
「とりあえず服着れば?」
「っ、い、言われなくてもそうします!!」
「ははっ、必死」
可笑しそうに笑う大志に、すぐ側のテーブルにあったノートをバシッと投げつける。
「いってー、何すんだよ!」
「ばーかっ!」
そして幼稚なことを叫べば、私は逃げるように部屋を出てリビングへと向かった。