イジワル男子の甘い声





「───って感じで、今までとは全然…って、お前、何泣いて…」


歌い終わってヘッドフォンをとった柏場は、横目で私を確認するなり目を見開いた。


「うっ、…だって…当たり前じゃん…」


私は、この人の前だといつも泣いてばかりな気がする。


「で、感想は」


「…バカァ…」


「はぁ?誰に勉強教えてもらった分際でバカって…」


「最高に決まってんじゃんっ」


思わず、寄ってきた柏場の胸板を叩いた。


「やっぱりお前じゃなくて、sakuを知らない人に聴かせるんだった」


「なにそれ…」


お前でいいっていったのは柏場じゃん。


チラッと柏場を見ると、顔をそらして頭をかいていた。


さっきから思ってたけど…柏場って照れるとそうやって目をそらして斜め下を見るのかな。


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