イジワル男子の甘い声


「ここ」


『夜の星空旅行』


そう案内が書かれているの案内の先にはチケット売り場があり、そのすぐ横には待合室が見える。


「え〜!こんなところあったんだ。全然知らなかった…本格的。あ、チケット!」


隣で何やらカバンを出してガサゴソとする。


「チケットあるから」


「へっ」


女に金出させるとか、あってたまるかよ。
俺が誘ったんだから、当然なのに目をパチパチとさせてびっくりしてる。


「何その顔」


「いや…あの柏場くんが進んでお金を出してくれるなんて…最初は荷物だって持ってくれな…」


「はぁ?」


ゴニョゴニョと話す彼女に聞き返す。


「成長したね!柏場くん!」


「うっさ。つーか今日は俺が誘ったから当たり前だ。お前が誘った時は全額お前負担だから」


「お、り、了解した!」


ちょっと焦りながらも了解するあたり、バカだと思う。


「んなわけあるかカッコがつかねーだろアホ」


「ふげっ!」


彼女の頭を捕まえてボソッと吐いてから、バカな彼女を置いて、さっさと待合室へと向かった。


「ちょ、待ってよ柏場くんっ!」


< 290 / 374 >

この作品をシェア

pagetop