イジワル男子の甘い声
[双葉 side]


柏場が、プラネタリウムは一度誰かときたって言った。


そのことがずっと頭から離れない。


彼の言動にいちいちキュンとして、まるで自分じゃないみたいにおかしくて、幸せに思う瞬間が来るたんびに、


『ミズキさん』の名前が浮かぶ。
柏場は、彼女とここに来たことがあるのかな。そうだと嫌だな、なんて。


カッコいい柏場のことだから、元カノなんて私と違っていただろうし、こういうデートだってきっと…。



「ブッッサ」


っ?!


「ひぇ?」



私たちの見る上映時間まで、待合室の椅子に柏場と並んで座っていると、突然両頬を指でつままれた。


「なんか言いたいことあるなら言えよ」


「っ、」


柏場にはすぐに見抜かれる。


結構分かりづらい性格だって、隠すのが上手い性格だって思ってたのに、そうでもないみたいだ。


相手が柏場だから、余裕がないのかな。


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