花と君といつまでも(完結)
「紫苑、着いたよ 行こうか」

エスコートされ入ったお店は夜景の広がるレストランだった。

〈いらっしゃいませ ご注文をどうぞ〉

すらっとした長身のウェイターさんに水原さんがどんどん注文していく
何言ってるか全然わからないし
私、大丈夫かな

〈かしこまりました〉

注文終わった。
私の勝手に注文しちゃったの!?
水原さん何考えてるんだろう、私に有無を言わせないなんて こんな人だったのかな

どうしてもここが許せなかった
他人からしたら意味わからないとも思うが、アレルギーが多く食べられないものが出てきては食事をすることも出来ないからだ


「ちょっとお手洗い行ってきます」

「わかった」



トイレで冷静になりたかった。

よく考えれば早すぎる。
まだ会って間もないし、ろくに話してもいない。
前途は省いても水原さんの家に行って
一緒にanceFrに行って、今日水族館に行った。

それだけじゃん 私が経験ないからそう思うだけなのかな。充分なのかな。


でも気持ちは正直だった
両親のことを話すのなんて、譲二さんとハルヒさん以外にいないから
簡単に話すことは無い。でも彼には話していいと思った。

そしてもう一つ
重い話を聞いて、私と付き合うとかやめて欲しかった。
付き合えるわけない。彼を傷つける


そうだ、付き合えない
だから彼が勝手にメニュー決めてもこんな風に一緒にご飯も今回だけ。
もう、会わないことにしよう。こういう事は早ければ早いほどいいはず
< 42 / 93 >

この作品をシェア

pagetop