花と君といつまでも(完結)
「まさかお前知らないのか?私でも知っているのに。」

「親父知ってるのか!?」

冷静なんて装えない
少しでも知ってるなら教えて欲しい



「ゴホンッどこにいるかも知らないなんて
言ってしまえばサユリとの関係と同じだぞ?いや、それ以下だな」

ハッハッハと笑った



俺は何も言えなかった


サユリは俺を愛しているらしいが俺は愛していない。
俺は紫苑を愛しているが、紫苑は俺を...愛しているとは一言も言ってない。

でも、あの涙の訳はなんだ

自惚れでもいい、紫苑は俺を思ってくれているかもしれない。

なんて...
あるわけないかw


「9月3日、結婚式をあげる。
お前が愛すべき女は月島サユリだ。勘違いするな」

9月3日...
それの日は紫苑に会えるかもしれない日
無理だ。結婚はもちろん。その日は一番無理だ。



「俺は結婚しない。結婚式は当然出ない」


「お前はサユリと結婚するんだ。お前は、矢崎紫苑と会うことはない」



「親父まさか、」

親父は祭りのことを知っていて9月3日にあえてしたんだ。



「その通り。
お前の事は誇りに思うし、家族として愛している。だが、結婚だけは曲げられないんだよ。」
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