たったひとつの愛を君に



「悪い悪い。で、今日の話というのは?」

やっと本題に入った。

私は言うのを少し躊躇った。

決めたこととはいえ、やっぱり言いたくない。

そんな私の様子を見兼ねた母が話そうとしたけれど

私はそれを手で制する。

自分で言わなきゃ。そう思った。

「あのね、先生…」


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